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※THE BOYZのNecterを流しながら、読んでいただけると、いいかも。

 

2024年3月30日、ウマチュンの本番収録中。MCブースに移動するため、ちそんくんがあたしの真横にある階段を上がってきた。

画用紙にマジックペンででかでかと書かれたたいびつな「지성」の文字と、すきなひとからのもう片方のハートを待ちながらそわそわしているあたしの片手ハートを見たちそんくんは、おっきな手で自分の口を押さえながら、反対の手の手首をひねって、もう半分のハートをくれた。

低姿勢でそろそろ歩きながらこっちを見たあと、目を細めて笑いながら控えめにハートをくれたあのちそんくんがいた階段の情景がそのまんま、ずっと脳裏に、鮮明に焼き付いている。あまりの衝撃にあたしが1人ではゎゎ、、と固まっていると、チケットの同行枠を譲ってくれて、一緒に入っていた韓国人のマークペンのお姉さんが隣から「ねえ!やばいよ!」って顔であたしをバンバン叩いて、一緒に喜んでくれた。なんか本当に、嬉しかった。

だいすきなちそんくんを見に、どこかにまで飛んでいくのは、これが25回目のことだった。

京セラドームのド天井にいたって、インスパイアアリーナのステージから2列目のところにいたって、でっかいスタジアムの屋根の下にいたって、KアリーナのVIP席にいたって、コチョクの酸素が薄くて窒息死しそうなくらい標高の高い席にいたって、KSPOのスタンディングに埋もれながらだって、東京ドームのありえないくらい遠い席にいたって、有明アリーナのステージから4列目のところにいたって、KBS放送局の小さなホールにいたって、あたしはいつだって変わらずに、ちそんくんのことが好きで好きでたまらなくて死んじゃうかも、という眼差しを舞台に立つちそんくんに送り続けていた。それに対してちそんくんは、あたしの熱くて切実な視線に特に気づくこともなく、いつも、ただあたしだけがちそんくんを"見"ていた。

素朴で優しくてあったかくて、大きなからだをもつのになんだかちいちゃく見えちゃう気の可愛さを持ったちそんくんが、ステージに立つと覚醒したようにかっこいいパフォーマンスを披露して、ちそんくんがどうしてアイドルなのか、どうしてSMエンタのメインダンサーという肩書きを背負うのか、"理解"らせられるあの瞬間に立ち会う時の高揚感は中毒そのものだった。いつもあたしのそばで、あたしの毎日を応援してくれている「あたしの」ちそんくんが、ほんとは世界中にいるファンみんなのもので、それと同時に誰のものでもなくて、もちろんあたしのものでもない、世界のスーパースターであることにハッと気づく瞬間が来るたびに、なんだか突き放されたような、ひとりぼっちになっちゃったような気持ちになる。それでも、ちそんくんが世界のスーパースターであることを目の当たりにする瞬間は、ちそんくんが世界一誇らしく思えて、そんなちそんくんのことが好きなあたしのことまで誇らしく思える、あたしがいちばん好きな瞬間でもあった。変だよね。ドボイズのきゅーくんがドキュメンタリーでメンバーと電話しながら、「僕が1番好きなことは何かわかる?1人でいることだよ。僕が1番嫌いなことは何かわかる?1人でいることだよ。」言っていたのを、ふと思い出す。なんかこう、それとちょっと通ずることがあるような気がする。わかんないけど。なんとなくそう思う。

ちそんくんがもし、歌もダンスもできない、ただ優しくてあったかいだけのアイドルだったら、こんなに全てをかけて現場に足を運んでいないし、早くアイドル辞めてゥチと結婚してくれ。って病み死んでたよ。ちそんくん、あたしのものになれって思うこと自体がバカバカしく思えるくらい、ちそんくんは舞台に立って、スポットライトを浴び続けないといけない人だと、いつもいつも自身のパフォーマンスでわからせてくれる。だからこそ、独占欲と諦めのシーソーのバランスがうまくとれて、ギリギリ自分を保ててるの(ほんとうに、保てているのかどうかは、わかりませんが。)

そんな思いで、大学生活全てを賭けて、ちそんくんを見にたくさんの現場に足を運んだあたしに、ちそんくんがはじめて気づいてくれたのは、奇しくもあたしの第一章最終回のタイミングでだった。

正直、リハーサルの時にMCブースからはけたちそんくんたちがあたしたちの目と鼻の先を通って、マークペンのお姉さんに「ここの階段、本番もみんな通るよ!」と教えてもらった時から、もしかしたら今日、本当に"ある"んじゃないのか?という根拠のない確信がまじったときめきが膨らんで、大変だったの。それでも期待したらダメだと、おおきくなろうとするふわふわしたきもちを理性で抑えようとするのに必死になって、それと同時に手をぎゅっと握ってかみさまにお願いもして、そうやってこころをぐちゃぐちゃにさせながら、ちそんくんがそこの階段を通るのをドキドキしながら待ち望んで、そうこうしているうちに本当に夢が叶ってしまって。感極まりすぎて涙が止まらなくなって、隣のお姉さんに気づかれないようにそっぽを向きながら、ひとりでボロボロ泣いた。

その後ドリムがMCブースにスタンバイをしたとき、そのマークペンのお姉さんが「あんたの推し2人並んでるよ!!!」と縦に並んだちそんくんとよんふんを指さしながら教えてくれたけど、なんせあたしはその時今世紀最大の号泣タイムに突入していたので、必死でそっぽを向きつづけながら、泣いていることに気づかれないように「はい!!!超嬉しいです!!!」と元気よくでかい声で答えることしかできなかった。結構滑稽かも

違うグループの推し同士が並んでいるところを近くで見れたのももちろん嬉しかったけど(INFP同士で一緒にTikTokとかを撮ってみるのはどう)かたっぽだけ宙に浮いたあたしのハートの残りの半分を、一瞬だけでもちそんくんが埋めてくれたことは、もっともっと嬉しくて、そこにいるちそんくんを1秒でも逃さずに目に焼き付けないといけなかったのに、どうにも涙で視界がぼやけてうまくいかなかった。

その後は、ちいさな箱でゆるく踊るちそんくんの姿を必死に焼き付けようとしては視界が涙で滲んで、パーカーの裾で涙を拭ってはまた目に焼き付けようとして、でも涙で滲んで、、の繰り返しで、収録が終わる頃にはグレーのパーカーの裾は涙で濡れて黒くなり、カンペの画用紙もびちゃびちゃになっていた。なんだか、ちそんくんを好きになってからこれまでの1000日間が本当に綺麗に報われたみたいで、「뿌듯해」ということばが、こんなにピッタリあてはまる気持ちになったのは、初めてだった。これを「報われた」といったら、今までずっと報われてなかったみたいでちょっとやだけど。ちそんくんを好きな間、ずっとずっと幸せだったけど、でもやっぱり、今回は段違いに幸せだった。わくわくして満たされて、ときめいて、ちょっと誇らしくもあって、胸がいっぱいになる気持ち全部を、たった3文字でこんなにも表せるのって本当に素敵だ。뿌듯해。すてきなことば。視界を滲ませながらも目を凝らして必死に見たちそんくんは、相変わらずずっとかっこよくて、キラキラしていて、まぶしかった。そこにいたちそんくんは、身内でも友達でも恋人でもない、隣の国の、アイドルだった。他人だった。遠い人だった。それでも、本当に本当に本当に、大好きだと思った。あたしの全部をあげられるくらい、好きだと思った。絶対この人と結婚したいと思ったし、まあそれが無理なら、絶対この人より早く、誰かと結婚しようとも思った。あたしの心も顔面も、涙でぐちゃぐちゃだった。

無邪気な時間はすぎやすく、あたしがめそめそ泣いているうちに、すぐにエンディングの時間になった。ヨンフンMCのもとでドボイズが1位をとって(おめでとう)明るい曲調なのに最終回っぽさのある切なさを含む曲ランキング1位曲ことNecterが、大音量でかかる。次会えるのいつになるかな、ドリショ、いけるかな、顔かっこいいなー髪色最高だなーまた会いたいなー、不明瞭な未来への不安とちそんくんへのだいすきが溢れて、本当にいっぱいいっぱいになりながら、さっきのいびつな지성カンペを左手で掲げて、右手を🤟🏻こうして掲げながら、ちそんくんを、ずっと見ていた。舞台からはけようと、観客を見渡しながらゆっくり歩いていたちそんくんがあたしが座っているところからちょうど正面くらいの場所に来た時、こっちに向かってスローガンを回す仕草をした後、ちょっと間を開けて、あたしと同じように手を🤟🏻こうした。誰かのスローガンを回した後、あたしに🤟🏻こうやってしてくれたのかもしれない、さっきは階段だったけど、こんどこそ舞台上のちそんくんと観客席のあたしで、通じ合えたのかもしれない。と思ってまた胸がいっぱいになって、また泣いた。(すーーーぐ泣く)

手の爪のスカルプを伸ばしに伸ばしていてよかった。ちそんくんから、少しでもあたしの手がでっかく見えたのかもしれないから。昨日ミュージックバンクに一緒に入ってくれた韓国人のジュヨンペンのおねえさんに、後で連絡しよう。コンビニで慌てて買ったリングノートにマジックペンで書き殴ったいびつな「지성」をみて、もっと濃く塗らなきゃいけないんじゃない?と言いながら、文字をペンで塗りつぶしてくれたから。そんなことを思いながら、ふと掲げていたリングノートを見ると、私はいびつな「지성」の文字を逆さまにして持っていたことに気づいた。え。まっすぐ持ってると思ってた。え。ということは、さっきちそんくんが回したのはあたしのノートで、🤟🏻これの前の少しの間は、あたしがノートをひっくり返すのを待っていた時間だったのかな。よくわかんないけど、そういうことにしようかな。そういうことにしよう。パニックパニック。号泣号泣。𝗛𝗘𝗟𝗣𝗛𝗘𝗟𝗣𝗛𝗘𝗟𝗣。

あまりにもできすぎた最終回だ、と思った。ちそんくんに会うためのチケットを一枚も持たず、卒業式の翌日にとりあえず韓国まで飛んで、ミュバンにもウマチュンにも入れたことだけでかなり奇跡だったのに、あたしの一章のエンディングをここまで綺麗にまとめてくれるのか、なんてちょっと他人事のように思いながら、同時にひどく寂しくなった。あまりにも綺麗なエンディングを飾るストーリーに、続編があることってほとんどないから。あたしの運命を操る誰かに、もう本当にこれで綺麗に終わりだよ、と言われているみたいで、ちょっと嫌だった。でも、そんなことに丸め込まれるあれじゃないから。しばらくは泥臭い日々が続くかもしれないけど、またお得意の執念と、ここぞというときに発揮できる運の力を使って、ちそんくんに必ず会いにいきたい。会いに、行くからね。

ちそんくんがこっちを見ていた2つの時間を合わせたって5秒にも満たないあの瞬間が、キラキラした希望として、これからのあたしのいろいろな力になっていくんだろうな。ああいう、本当にごくたまに起こる、絵に描いたような奇跡みたいな瞬間に立ち会うために、あたしは生きているのかも。

발자국を聴くと、ちそんくんに会いにはじめて韓国まで行った2022年の12月を思い出す。ピリペンの友達とSBS歌謡大典を見に、大学生になってから初めて韓国に飛んだ時のときめきと、ありえない寒さに2人で怒りながら、ホンデの仮設テントみたいなCandyのポップアップストアに行った時の、肌寒さと冷たい空気の質感。Like We Just Metを聴くと、ISTJのカムバとペンミのために飛んだ2023年の7月を思い出す。空港から直行してスーツケースを持ったままトゥッソム駅に降り立ち、少し歩いたところに「NCT DREAM IS BACK!」と黒文字ででかでかと書かれたオレンジ色のでっかい建物が見えた時の高揚感、ペンミにヘチャンが出れなくなった公示が出た時、絶叫怒りしながらどっかに行った本国ヘチャンペンの背中を見送った時に座っていた改札前の冷たい大理石の感触、タンクトップを着るには少し寒すぎた、ペンミ終わりの夏の夜の空気。この2曲みたいに、Smoothie、そしてNecterを聞くと、通路前の端っこの席からみたMBCホールの景色とか、口に手を当て、目を細めてハートをしてくれたちそんくんの表情とか、涙でびしょびしょに濡れたパーカーの感触とか、いろんなことを思い出すんだろうか。思い出すんだろうな。

 

ちそんくん、改めて1000日間本当にありがとう。いつか必ずまた会いにいくし、せかいでいちばんだいすきなの ハートを作ってくれて、지프ポーズを一緒にしてくれて、本当に嬉しかった SmoothieとUNKNOWNを踊る姿を見れて、胸がいっぱいになった 絶対絶対、また会いに行くね 愛してるの!🤟🏻💕

 

지프


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